久々にまじめな話なんだけど、この数日、色々と本を読んでいてこれからの日本がどうなるのか、かなり明確に分かった気がする。
細かな話は割愛するけど、現在の日本の景気低迷は円高が要因。
さすがにこれを間違いだ!と言う人は少ないと思う。
なぜならば、名目GDPと為替をグラフにしてみると完全に連動しているから。
正確には貿易収支に為替が連動しているので、結果、名目GDPにも連動し、最終的には一般会計税収にも為替は連動している。
あと大切な事として、為替はトヨタなどの企業が必要としている実需とキャピタルゲインを求めている投機があるけど、その割合は実需が1~2割、投機が8~9割である。
円高は日本経済が強いからなるという理論があるけど、最近は日本経済は弱いのに円高なのは、日本以外のヨーロッパ、アメリカの景気が低迷しているために円に流れているという話をしている人が多い。
しかし、実需が1~2割である事から、全体の影響としては小さいはず。つまりヨーロッパ、アメリカの景気低迷が円高の原因ではないのです。このあたりは、「円高の正体」という安達誠司氏の書籍を読むとよく分かる。
結論はマネーサプライの差が原因で円高になっている。ベン・バーナンキ現FRB議長はヘリコプターから現金をばらまけば景気が回復すると言っているけど、まさに円高には量的緩和策が一番効果的。(ちなみに色々読んだ本の中でミスター円こと榊原氏が2011年12月に書いた『「通貨」で読み解く世界同時恐慌』がある。それを読むと榊原氏は現在の状況はなすすべがないといっている・・・。ちょっと信じられないな。2度と榊原氏の本を買うことはないかも・・・。)
2011年11月28日に白川日銀総裁は「資金供給(=量的緩和)は先進国として最もアグレッシブ」と言っているけど、実際にアメリカなどに比べると全然お札を刷っていない。
前原大臣が10月5日に初めて金融政策決定会合に出て、「外債購入はデフレ脱却に向けた有力な材料の 1 つ」といっている(日銀のHPの10月6日議事録参照)けど、それも違う気がする。
外債買っても円高になれば、みすみすアメリカを儲けさせているのと同じだからね。
では、日銀はアグレッシブに量的緩和をしているといいながら、なぜやっていないのか?
そこに日本の将来が見えた。
つまり、アグレッシブに刷っていると発言をしていながら、刷っていないのは、国債の利回りを気にしているからではないだろうか?
インフレとなれば国債の利回りも上がる。1000兆円にも及ぶ借金の1%でも利回りが上がれば10兆円の利息。
つまりアグレッシブには刷れないのです。
このことから、財政再建が出来なければ(実際には出来ないと思うけど)、将来の日本は当面、更なる円高路線を日銀が介入しながら緩やかに突き進み、国債の利回りを低く維持しつつ、数年後にとうとうデフォルトするという道しかない。
量的緩和をして今すぐデフォルトするより、痛みが小さい現在の状況を少しでも長くしようという事かと。
さて、そのデフォルトのタイミングまでグリーンツリーグループは何をしていかなければならないか。
それを真剣に考え、アクションに落とさなければいけない時期が来たな。
はじめまして。
突然のメッセージを失礼いたします。
大学生の櫨木(はぜき)と申します。
このたびはyucaseeで森田様の記事を拝見し、とても素晴らしい業績を築き上げられた方だとお見受けします。
私はコスメ商品の流通会社を経営することを目指しております。
しかし、近いうちに起こるであろうデフォルトに危機感を覚えており、学生のうちになんとか起業できないかと日々頭を悩ませています。
起業セミナーにも何度か出席し、ファン獲得のノウハウは学んだものの、恥ずかしながら起業への糸口は、未だ見つかっていないのが現状です。
初めての投稿でありながら大変恐縮ですが、相談できる方も見つからず、経営者として活躍されている森田様にどうかご指導いただきたく、わらをも掴む思いでメールいたしました。
【経歴】
私は将来、ビジネスや投資を通じて多くの方々とチャンスを生み出していく人物になりたいと渇望しています。
現在は、某GMSのコスメ部門で接客スタッフをしています。アルバイトの身ではありますが、スピードや丁寧さ、商品知識の正確さを心がけ、日々サービスについて自問自答を繰り返していました。
そのため、お客様の笑顔をみること、心地よくお買い物をしていただけることを生き甲斐のように感じています。
大学では経営学を学んでおり、次第にいつかは自分のビジネスを持ち、得た財産を世の中に還元していきたいと願うようになりました。
しかし、日本マクドナルドの原田CEOがしたように、学生ながら起業している方が世の中には数多くいることを最近知りました。
私は起業の目途さえたてられておらず、日本経済は年々厳しい方向に向かっており、悔しさと焦りを感じております。
【手がけたい事業】
起業セミナーや交流会に参加するうちに、アルバイトでなじみの深い、コスメの商品をあつかう流通業を手がけたいと願うようになりました。
一方的なセールスではなく、webなどを通じてお客様の悩みや相談を聞き、適切な商品やケア方法を提案しながら解決していくスタイルにしたいと考えています。
お客様からの信頼を重視し、安心して買っていただける会社を築きたいのです。
【お伺いしたいこと】
日本の市場はほぼ開拓され、年々厳しさを増しています。市場に参入するつもりならば、資金力や会社員としての経験がないという面で、私は力不足です。その上、国債が暴落すれば、起業することはさらに困難になるのではという不安があります。
恥ずかしながら、素人の私には、どのように戦略プランを固めていけばよいのか、そして流通のシステムを築くためには、どのように着手していけば良いかがわかりません。
私のような若輩者に、なにかアドバイスをいただけないでしょうか。
非常に長々となってしまい申し訳ございません。
初投稿ながら大変無礼とは存じますが、事業を通して人の笑顔を生み出せるのなら、結果にこだわり、身を粉にしてでもやり抜く覚悟があります。
なにとぞ、私にご教示をいただけないでしょうか。
投稿者: 櫨木雄基 | 2012年10月27日 18:37
櫨木さん、森田です。コメント有り難うございます。
今回頂いた質問ですが、結論からするとデフォルトリスクを考慮しながら起業するのではなく、まずは起業して成功させることに集中すべきです。
起業で成功すればたとえ、デフォルトが起き、全てを失ったとしても、再起できます。
デフォルトを考えながらビジネス展開するのは資金力が出来るなど、ある程度の規模になってからです。
なぜならば、デフォルトを考えてのビジネスとは、スーパーインフレへの対応を考慮したビジネスとなり、CFのよいビジネスを展開(私がやっている美容事業etc.)するか、海外進出しかありません。
しかしこれらのビジネスはROIが悪いのです(特に海外進出)。よって資金力がなければ難しいので、まずは起業して利益をたくさん出せる会社を目指してください。
以上です。
投稿者: 森田健太郎 | 2012年11月05日 09:40
森田様。
先日は、厚かましいご相談をしてしまい、大変失礼いたしました。
また、この度は私の無礼な行為にもかかわらず、森田様からは真摯かつ的確なご教示をいただけましたこと、大変ありがとうございます。
ご指摘をいただけたことで、私が取り組むべきは、日本国債デフォルトへのリスクヘッジを探ることではなく、まずは目標のビジネスの成功に全力を注ぐことだと認識できました。
至らない自分を戒め、森田様から頂けたアドバイスを生かすことで、一日もはやく強固な事業を展開できるよう努力して参ります。
寒さに向かう折柄、お忙しいこととは存じますが、お体を大切にされますよう、ご自愛ください。
投稿者: 櫨木雄基 | 2012年11月07日 21:21